人間関係で悩む人こそアドラーの100の言葉に耳を傾けてみよう

こんにちは、くすりやです。

アルフレッド・アドラーがメディアや本屋で紹介されて久しいのでアドラーの思想についてご存じの方も多いと思います。

私もそうでしたがこの考え方を知ることで重荷が取れるというか心のモヤモヤが晴れたように思えました。

今回紹介するのは小倉広氏の書かれたアルフレッド・アドラー人生に革命が起きる100の言葉です。

この本ではアドラー心理学について10個に項目に分け、それぞれの項目に沿った言葉が解説されています。

アドラー心理学を知らない方の入門だったり、既にアドラー心理学の代名詞とも言われる嫌われる勇気を読んでいる方がアドラーの教えを振り返るのにおすすめな1冊です。

アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉

著者:小倉 広

出版社:ダイヤモンド社

目次

本書のポイント

本書はアドラーおよびその弟子、孫弟子たちの100の言葉を「超訳」したものでどれも分かりやすく解説されています。

アドラーは自己啓発の父と呼ばれており、「人を動かす」のデール・カーネギーや「7つの習慣」のスティーブン・R・コヴィーにも影響を与えたと言われています。

筆者の小倉氏もアドラーの教えに出会ったことで

「人生は複雑ではなく極めてシンプルである」

と気づくことが出来たと述べられています。

本書で取り上げられている言葉はどれもシンプルかつ明快なもので、あたりまえのように見えます。

ですが、それだけに本書を読むことでアドラーの教えの基本的なことを学べます。

人間関係でお悩みの方必見です!

ポイント

「あたりまえ」こそが真実であり、答え

今回は特に私が印象に残った劣等感共同体感覚課題の分離についてご紹介いたします。

劣等感~そのままの自分を認めよ~

アドラーの思想では人は誰しも劣等感を持っているとされています。

極端な話ですが、傍から見るとすごく痩せている人が自分では太っていると感じていればそれは劣等感になる訳です。

それでは劣等感が悪いものかというとそうでもなく、劣等感をバネにすることでより高みを目指すことにもつなげられるので劣等感自体を否定することは論じていないんですよね。

むしろ劣等感をどう扱うのかということに焦点をあてています。

例えば「親の遺伝のせいで勉強ができない」、「家が裕福でなかったから暗い性格になった」といった具合に目の前の課題の人のせいにして、課題から逃げ出すのはいけないということですね。

ここで一つ引用します。

劣等感を抱くこと自体は不健全ではない

劣等感をどう扱うかが問われているのだ。

共同体感覚~幸せになる唯一の方法は他者への貢献~

アドラーの思想の特徴的なものとして共同体感覚を持つことの大切さが挙げられます。

共同体感覚の構成要素として以下の通りに考えられています。

  • 「他者は私を援助してくれる」=他者信頼
  • 「私は他者に貢献できる」=自己信頼
  • 「私は仲間の一員である」=所属感

また、共同体感覚こそが幸せになる唯一の方法と強く訴えており、他者に対する貢献により形成されると論じられています。

私たちヒトは社会的な生物ですので、知らず知らずの内に誰かを支え、時には支えられています。

例えば家族に食事を用意してもらうのもそうですし、自分で料理するにしてもその食材が手元に届くまで誰かの手は加わっている訳です。

正にお互い様の精神に尽きますね。

時々自分の居場所について考えさせられることもありますが、共同体感覚はこの点にも言及しています。

例として精神を病んでしまうことと共同体感覚の低さを引き合いに出しています。

すなわち社会的に孤立してしまい居場所がないと感じてしまった結果その反動で病んでしまうからと述べられています。

「人生におけるあらゆる失敗の原因は、自分のことしか考えていないことにある」という言葉からも他者とのつながりがどれほど価値があるか計り知れないものがありますね。

課題の分離~他人の課題を背負ってはいけない~

アドラー心理学では「それは誰の課題か?」という問いを大切にします。

これを明らかにするのは簡単で「その問題を放置した場合、不利益を被るのは誰か?」と問うことで見えてきます。

例えば勉強しない子供に向かって親が勉強しなさいと叱ったとしましょう。

親としては子供のためと大義名分を掲げるでしょうが、勉強をするのは子供本人ですし成績が悪化した場合不利益を被るのも子供自身なのでこれは「子供の課題」になり決して「親の課題」ではないのです。

アドラー心理学ではあらゆる人間関係のトラブルは他人の課題に土足で踏み込むことにより起こると断言されています。

他人の感情や行動は親と言えどコントロールすることはできないものですが(できたとしてもそれはとても歪なものでしょう)、できもしないものを無理やりコントロールしようとすればこじれてしまいますよね

他人の感覚をコントロールすることはできないので、自分の課題か他人の課題かを明確に分ける課題の分離が重要となります。

まとめ

アドラー心理学の劣等感、共同体感覚、課題の分離を軸に紹介致しましたがいかがでしたでしょうか。

  • 劣等感というのは誰しもが持つ感情ですが、それを言い訳にしてはいけません。
  • 共同体感覚を養うことで幸せに近づけます。
  • 課題の分離を行うことで人間関係のトラブルを避けることができます。

アドラーの教えを振り返るたびに我々人類は社会的な生物であり、他者との共存で成り立っていると痛感します。

この本を通じて人間関係にお悩みの方の一助になれば幸いです。

今回は以上となります。

それではまた次の記事で!!

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